京浜急行と言えば「赤い電車に白い帯」
京浜急行のアイデンティティと言っても過言ではないでしょう。
その証拠に、京急らしさを取り戻すと称してステンレス車体のメリットを殺してまでも赤と白に拘り、全面塗装を施した新1000形電車が登場したのは記憶に新しいところです。

しかし、私は京浜急行に不可欠な「」がもう一つあると思っております。
それは…



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「緑色の架線柱」です

赤い車体の電車にマッチしつつ、周囲の景色に溶け込み必要以上に存在感を出さないベストなカラーリングではないでしょうか

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さてそんな京浜急行の架線柱の中でも、今後大きな動きがありそうな「湘南柱」について扱って行こうと思います。
今更800形がなくなる!って慌てて撮ってる場合じゃないですよ奥さん


湘南柱とは?

湘南電気鉄道が、昭和5年に黄金町-浦賀及び金沢八景-湘南逗子を開業させた時に建てた架線柱のことです。
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とても洗練されていて美しい意匠の架線柱です。
名車と言われたデ1形が疾走する線路にふさわしい架線柱だったと言えるでしょう。
なお、現在久里浜工場に保存されているデ1・デ51の電車線支持物にも湘南柱が使われています。
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欲を言えば複線分の完全な状態で保存して頂きたかった…と思いますが、一般に車両に比べ関心の薄い設備がその価値を認められ、当時のき電線を含めて保存されていること自体が称賛に値するのではないでしょうか。

この湘南柱、華奢な見た目の通り現在京浜急行で主流となっている「合成電車線」の荷重に耐えられないようで、堀ノ内以北の本線からは合成電車線化と共に姿を消してしまいました(一部を除く、これについては後日解説予定)が、シンプルカテナリ―電車線の逗子線や堀ノ内-浦賀には今でも多くの湘南柱が現役です。
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(堀ノ内-浦賀は灰色に塗り変えられてしまっているのが残念)

ところが最近、湘南柱天国だった逗子線において鋼管柱への建替えが進んでいます。
湘南柱自体の老朽化に加え逗子線内の合成電車線化への動きがあるとみていいでしょう。
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今後、湘南柱について不定期ではありますが本ブログで取り上げて行く予定です。
また京浜急行には更に歴史のある架線柱が現役ですので、何れそれらも扱えたらなと思っております。
他の幹事氏に「エモい架線柱の世界」という書庫をせっかく作って頂いたので、活用して行かなければw


寄稿:保線後ティータイム(Twitter:@hosengoteatime)